2017年10月17日火曜日

[155] Kevin Braheny Fortune - Lullaby for the Hearts of Space


Label: Hearts Of Space Records

Catalog#: 2-HOS-11431
Format: CD, Album
Country: US
Released: 2017
DISCOGS

1 Lullaby For The Hearts Of Space 35:24

2 After I Said Goodnight 33:12

元建築家のプロデューサーStephen Hill(スティーブン・ヒル)が、1973年にカリフォルニア州バークレーのラジオ局KPFA-FMの深夜番組としてスタートさせた「Hearts Of Space」。当初は現代音楽を中心とする選曲だったそうですが、やがてシンセサイザー・ミュージック、民族音楽、コンテンポラリー・ジャズなどを織り交ぜた、アンビエント専門番組の先駆けともいうべきカラーを持つ番組として人気を確立。83年の独立後はシンジケーション市場において全国200もの放送局に番組販売するほど成長を遂げ、84年設立のレーベル部門とともに米ニューエイジの潮流「スペース・ミュージック」の隆盛に大きな影響を与えました。そのシーンを先導した作曲家Kevin Braheny Fortune(ケヴィン・ブラエニー・フォーチュン)のファーストアルバムには、78年頃にKPFA-FMのスタジオから番組内でライブ放送されたタイトルトラックがフィーチャーされています。ニューエイジ音楽の巨匠として知られるブラエニーは、75年にムーグ・シンセシスの先駆者Malcolm Cecil(マルコム・セシル)を通じてSerge Tcherepnin(サージ・チェレプニン)に会い、サージ社のプロダクションに関わりながら、高度にカスタマイズされたモジュラーシンセ=マイティサージを構築。彼の音楽の多くはこのマイティサージの音に特徴付けられています。#1は、アブストラクトかつ繊細に表情を変えながら波打つマイティサージの即興演奏にソプラノ・サックスのパートが重なる、穏やかでイマジネイティヴなロング・ジャーニー。続く#2は、瞑想のワーク=コンティニュアム・ムーブメントの創始者Emilie Conrad(エミリー・コンラッド)のクラスで行われたライブ・パフォーマンス。コオロギとジャングルのフィールド録音、自身の声、小さなベルの音のテープループを使った、より実験的なアプローチがとられています。オリジナルはブラエニーのプライベート・レーベルHeartcall Musicから80年にリリースされ、91年にHearts of Spaceからカセットテープで再発されましたが、その後作者の意向により追加コピーされず長い間廃盤になっていた本作。ファンの声に後押しされるようにCD化が起案されてから10年以上、マスターテープの紛失によるいくつかのテープからの復元作業を経て、今年ようやくリマスター再発が成就したとのことです。


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2017年10月11日水曜日

[154] Daisyworld: Omni Sight Seeing






様々なタイプの音楽家が同時発生的にクワイエット・サウンドへと接近していた80年代末〜90年代初頭の混沌と、消費社会への対抗意識が結びついたムードに共感していた細野晴臣氏は、その気分をしばしば「Quiet Hip - クワイエット・ヒップ」という言葉で表していました。それは、精神的には静かな海の深くにあり、音楽的にはさらに先(未来・過去・自身のルーツ)へと前進しようとする、アンビエント以上のニュアンスをもつ提言であったように思います。「Omni Sight Seeing」は、細野氏が縁や好奇心に導かれるがまま、江差~アンデス〜アラブ~ヨーロッパや遠い異星を放浪するワールドミュージック的な眼差しと独自のユーモアセンスをもって作り上げた、クワイエット・ヒップ早暁の傑作アルバム。ライやアシッド・ハウス、ライヒ的ミニマリズムなどの要素がポップスとして昇華されていることはもとより、自分にとっては、当時のカルチャーとしてのアンビエントをめぐる同時代性がドキュメントされている点においてとても重要な作品に感じられます。上の4つのリンクは、細野氏が1998~2001年までJ-WAVEでホストを務めていた番組「Daisyworld」(2002年よりInterFMに移り「Daisy Holiday」として継続中)のコーナー「サウンド・クロニクル」で「Omni Sight Seeing」を取り上げた回。第1回はキャラバン特集。第2回はアラブ音楽特集。第3回はDJ KOGA=古賀明暢氏をゲストに迎えたアシッド・ジャズ〜アシッド・ハウス特集。第4回は90年代全般と、アルバムに影響を与えた音楽の話。楽曲制作の背景にあるアイデアや当時の社会的動向についての話題を交えながら、4夜に渡って本作に至る軌跡を振り返っています。アップローダーはFront Line 1981さん。


tracklist: excerpt only feature segments on "Omni Sight Seeing"

part 1: 2001.01.21
CARAVAN (DUKE ELLINGTON) ~ CARAVAN (BILLY ECKSINE) ~ CARAVAN (LES PAUL) ~ CARAVAN (HARUOMI HOSONO) ~ CARAVAN (THREE SUNS) ~ CARAVAN (NAT KING COLE) ~ CARAVAN (JIMMY SMITH) ~ CARAVAN (BUNNY BERIGAN AND HIS ORCHESTRA) ~ CARAVAN (SWING SLOW)

part 2: 2001.01.28

ESASHI (HARUOMI HOSONO) ~ ANTOURA (FAIROUZ) ~ TACCHIKI FELGHIR (HOUARI BENCHENET) ~ MILOUDA (BELLMOU AND GANA EL MAGHNAOUI) ~ LA CAMEL CHEB KHALED) ~ LE CERCLE ROUAGE (AMINA) ~ ANDADURA (HARUOMI HOSONO) ~ INTRO / LEBEDIK UN FREILACH (THREE MUSTAHAS THREE) ~ CHENAR LE BLUES (LES ABRAINS) ~ LI BEIRUT (EAIROUZ)

part 3: 2001.02.04

CAN'T STOP: ACID RAIN FOREST MIX (PLEZ) ~ ACID TRACKS (PHUTURE) ~ LET YOURSELF: 303MIX (808 STATE) ~ NUDE PHOTO (RHYTHIM IS RHYTHIM) ~ CAN U FEEL IT (MR.FINGERS) ~ MY MEDUSA (K ALEXI SHELBY) ~ LAUGH GAS (HARUOMI HOSONO)

part 4: 2001.02.11

PLEOCENE (HARUOMI HOSONO) ~ ORGONE BOX (HARUOMI HOSONO)

2017年10月6日金曜日

[153] Tangatamanu

イタリア・ミラノの作曲家/サウンドデザイナーAlberto Morelli(アルベルト・モレリ)とStefano Scarani(ステファノ・スカラーニ)によるプロジェクト「Tangatamanu」(タンガタマヌ)。この名前は、ラパ・ヌイ=イースター島の神話に登場する、鳥とヒトの属性を併せ持つ創造神=鳥人に由来しているそうです。2人は1993年からコンビで活動をはじめ、同地の現代作家グループStudio Azzurro(スタジオ・アッズーロ)やイギリスの映画監督Peter Greenaway(ピーター・グリーナウェイ)など、とりわけインスタレーションやインタラクティヴ・システムのためのサウンドデザインを多く手掛けています。以下の3つのトラックは、いずれもスタジオ・アッズーロとのコラボレーションにおいて作曲されたもの。

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フェニキア人やローマ人などの集落遺跡群が残るサルデーニャ島サンタディ・パーニロリーガで行われた、考古学プロジェクト「Sito archeologico di Pani Loriga」のためのサウンドトラックからの抜粋。古代フェニキア(地中海東岸に位置した地名:現在のシリア)の音楽をモチーフにしたと見られ、アウロス(古代ギリシアの木管楽器)、アドゥンゴ(アフリカの10弦ハープ)、シプシ(トルコの木管楽器)、ベンディール(モロッコの打楽器)、ガラガラなど民族楽器が使われています。タイトルは「音の細道」の意。

 
1997年にマドリッドのパラシオ・デ・ラ・モネダ博物館で公開されたインスタレーション「La Stanza Astrale」(アストラルルーム)のためのサウンドトラックからの抜粋。サブタイトルは「musica per il grande viaggio - 素晴らしい旅のための音楽」。タンガタマヌとスタジオ・アッズーロの共同プロデュースによるCD「Un Passo Di Cristallo」には14分のバージョンを収録。


2000年にハノーヴァー万国博覧会で公開された、芝生の床に5つの人工木を配置したインスタレーション「Il Bosco」(森)のために書かれたエレクトロアコースティック。2人の操作するハーモニウム、エレクトロニクスに加えて、民族学音声資料から引用された老人と子ども達の声が使われています。タイトルは「豚が痩せた時」の意。


Alberto Morelli & Stefano Scarani ‎- Un Passo Di Cristallo
(Studio Azzurro / Tangatamanu, 1999)

Tangatamanu - Landing Talk / Le Zattere dei Sentimenti
Music for two installations of Studio Azzurro
(Wallace Records Mail Series, 2005)

2017年10月2日月曜日

[152.1] Mori To Kiroku No Ongaku #1


リヨンとパリに拠点を置くインディペンデント・ウェブラジオLYL Radioで、2017-18のレジデンシーとして隔月・2時間の番組を担当することになり、その1回目が9月28日に放送されました。前半はフリーセレクション。後半は、アメリカ・ポートランドの作曲家John Etnier(ジョン・エトニア)特集として、彼のオリジナルアルバムと未発表音源集「Synth & Score Demo 88/89」から、主に舞台芸術やメディアアートのために書かれたエレクトロニック・トラックに焦点を当てています。お聞き苦しいところがあるかもしれませんが、聴いていただければ幸いです。

happy that I am working on the 2 hour show as a residency of independent web radio LYL Radio based in Lyon and Paris. the show is named "森と記録の音楽 - Mori to Kiroku no Ongaku" that is this blog's title meaning "music of forests and records". the first episode of the show was broadcasted on September 28. the first hour is free selection, and the second hour is special feature on an American composer John Etnier based in Portland. I focused on his electronic tracks mainly composed for performing arts and media arts, selecting from the original albums and unreleased materials named "Synth & Score Demo 88/89". I am thankful to John for the music, also Aki and Lucas for the help.



tracklist:
Thomas Diethelm Band - S.N.E.U.
Danny Heines - 7 Palms
Hiltzik & Greenwald - The Color Of Memory
Chateau - Breakers
Joseph Shabason - Looking Forward to Something, Dude
Andrew Thomas - One Thousand Pinholes In A Black Paper Sky
Ben Cox - Grebe
Tom Wolgers - Collage
Vangelis Katsoulis - Liquidity
Martin Kornberger & Volker Kuhn - Sans
Zweitett - November Sun
Juraj Galan & Norbert Dömling - Playing for Love
Ralf Kothe - Regendurst
John Etnier - Arterial: Part One
John Etnier - NE Slow *
John Etnier - Fall
John Etnier - Another Pacing Coyote *
John Etnier - Bambiville
John Etnier - Night *
John Etnier - Winter
John Etnier - Her Dance
John Etnier - 9.8.87 (Strings & Piano) *
John Etnier - October
John Etnier - 12.31.88 *
*unreleased demo tracks

2017年10月1日日曜日

[152] Alexis Georgopoulos & Jefre Cantu-Ledesma - Fragments Of A Season


Label: Emotional Response
Catalog#: ERS 033
Format: Vinyl, LP, Album
Country: UK
Released: 2017

1 The Letter 3:48

2 Marine 2:00
3 Madagascar 4:12
4 Cleo 3:08
5 The Seventeenth Century 2:32
6 The Marble Sky 4:33
7 Mirror The Clouds 2:30
8 Lost Summer 4:57
9 Fragrance 3:31
10 The Streets Are Filled With Rain 1:51
11 Vanishing Point 3:06

Root Strataのオーナーであり、TypeやMexican Summerからのリリースで知られるJefre Cantu-Ledesma(ジェフリー・キャントゥ=レデスマ)と、レデスマとはThe Alpsの僚友であり、長年Arp名義で活動してきたAlexis Georgopoulos(アレクシス・ジョージャポリス)。ともに現在ニューヨークを拠点に活動し、甘美なシューゲイズ・ノイズとモジュラーシンセによるドローンを主体とした作品で注目を集めてきた2人の作家/プロデューサーが、これまでの実験音響路線とは向きを変え、古いドラムマシンとコーラスを効かせたエレクトリック・ギターのシンプルなセッティングによるライブ録音に、最小限の編集を加えて制作した最新アルバム。夏の海辺を舞台とするLeigh Gallagherの短編小説に基づくものらしく、ターコイズブルーの海や爽やかな風のイメージを呼び起こすライトメロウなギターを基調に、Durutti ColumnやSmith & Mudd、または今年再発された「渚にて… Down On The Road By The Beach」にも通じるレイドバック感が心地よいアルバムに仕上げられています。カバーの写真はイタリアの写真家Luigi Ghirriによるもの。


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2017年9月27日水曜日

[151.1] reissue / archival

Florian Fricke - Die Erde und Ich sind Eins [Wah Wah Records, Spain]
originally released on Lorck Publication München in 1983


Richard Horowitz - Eros In Arabia [Freedom To Spend, US]
originally released on Ethnotech Records in 1981


C-Schulz - 10. Hose Horn [Unseen Worlds, US]
originally released on Entenpfuhl in 1991


G P Hall - Industrial Blue [Lullabies For Insomniacs, Netherlands]
collection of works recorded between 1994 and 1999


Gunner Møller Pedersen - Stoned: An Electronic Symphony [Frederiksberg Records, US]
originally released on Octopus Studio in 1974


Ragnar Grippe - Sand [Dais Records, US]
originally released on Shandar in 1977


Roberto Aglieri - Ragapadani [Archeo Recordings, Italy]
originally released on V.M. Boxes Ed. in 1987


Iury Lech - Musica Para El Fin De Los Cantos [CockTail d'Amore Music, Germany]
originally released on Hyades Arts in 1990


Pauline Anna Strom - Trans-Millenia Music [Rvng Intl., US]
collection of works composed and recorded between 1982 and 1988


Rei Harakami feat. Ikuko Harada - Colors Of The Dark [Rings, Japan]
originally released on Sublime Records in 2006

2017年9月26日火曜日

[151] Gabor G. Kristof - Le Cri Du Lezard


Label: Crammed Discs

Series: Made To Measure
Catalog#: MTM 25 CD
Format: CD, Album
Country: Belgium
Released: 1990
DISCOGS

1 Dans Le Ciel 2:14

2 Generique 1:43
3 Ardeche 106 3:36
4 Mouche 1:17
5 A l'Hotel 1:54
6 Ballade De l'Estafette 1:28
7 Trio 2:04
8 Raton Gai 3:10
9 Accordeon Russe 0:42
10 L'Arbre Couche 2:04
11 Sirenes 2:58
12 Dans La Maison 1:44
13 C-Ray 1:49
14 Quatuor 2:00
15 Radio-Cassette 0:30
16 Mere Lucas 0:34
17 Classylon 1:08
18 Generique De Fin 5:04
19 Folie 5:11

「オーダーメイドされた」を意味するMade To Masureは、Crammed DiscsのオーナーMarc Hollander(マーク・ホランダー)により、映画・演劇・舞踊などのイラストレーションとして「書かれていたかもしれない」音楽を想定した、つまり架空のサウンドトラックのために立ち上げられたシリーズ。84年から90年代半ばにかけて37タイトル、2006年の再始動後を含め現在まで43ものタイトルがリリースされました。初期の作品のスリーヴには「Made To Masure To ~」と、制作の意図が一種のゲームのように付記されていて、実際に映画のサウンドトラックとして書かれたものもあれば、架空の写真小説のための音楽を装ったものもあり。耳で聴くアートブックとして、またはCrammedのライブラリーミュージックとしての側面も持ち合せていたようです。1990年9月にシリーズ25作目としてリリースされた本作「Le Cri Du Lezard」は、Jean-Luc Godardの映画で助監督を務めていたBertrand Theubet監督によるフランス・スイス合作映画のためのサウンドトラック。作者のGabor G. Kristof(ガーボル・G・クリストフ)は、同レーベルではNadjma「Rapture in Baghdad」に全面的に参加、古くは70年代初めからスタジオミュージシャンとしてジャズ〜ディスコ作品のレコーディングに関わってきたハンガリー出身スイス・ジュネーヴ在住の作曲家/ギタリスト。彼の素朴なギターワークを基調にしたテーマ曲から、同じモチーフをピアノやシンセ、アコーディオン、トイピアノでアレンジした派生的な曲、古いフランス映画音楽〜ニューウェイヴ風まで、耽美趣味とブルージーな哀愁が入り混じる19の小品が収められています。今年Yasuaki Shimizu「Music For Commercials」のリプレスが注目を集めているこのシリーズの中ではやや地味な作風ですが、David Cunningham「Water」と並び、特に好きな一作です。


Music from the soundtrack of a film by Bertrand Theubet, an ex-assistant of Jean-Luc Godard. This is very atmospheric music, largely based on blues-tinged pieces for acoustic guitar and synthesizers, while several tracks are reminiscent of classic-era French film scores. Composed and performed by Gabor G. Kristof, an expatriate Hungarian who lives in Geneva, and whose previous involvement with Crammed was "Rapture in Baghdad (the amorous dreams of a captive princess)", a mini-album by Iraqi singer Nadjma which featured remixes by Adrian Sherwood.


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2017年9月19日火曜日

[150] Erik Kramer - A House, Floating In The Middle Of A Lake


Label: Anthropocene Recordings
Catalog#: AR01
Format: Cassette, Album
Country: US
Released: 2017
DISCOGS

1 Other Spaces 5:39

2 Ghost Of The Harvest 3:27
3 Face Of God On The Forest Floor 4:25
4 The Wind At Your Back 12:42
5 Grass Burning In The Palm 3:17
6 Gayatri 6:22
7 For Bruce Langhorne 4:56
8 Salt Creek 10:18
9 Map 02:11

昨夜の嵐で折れた木の枝葉が散乱するサイクリングロードを通って港方面へ。風は弱く沖に白波は見えなかったが、浜に打ち寄せる波はいつもと比べてかなり高かった。春にスカンポの新芽を採った林では、野葡萄の実がとりどり色づいていた。自転車を降り、バスの営業所に立ち寄り、自販機でコーヒーとふってふってゼリーを買ってから、昔は船舶の水先案内をする場所だったという公園の展望台で休憩。そこまで自宅から4kmほど。でもストライダーで付いてきた4歳児にとってはちょっとした冒険だったと思う。そんな秋の休日、このアルバムがよく合っていました。Erik Kramer(エリック・クレイマー)は、ウィスコンシン州マディソン在住のギタリスト。新たに立ち上げたレーベルAnthropocene Recordingsから発表した「A House, Floating In The Middle Of A Lake」は彼のファーストアルバムで、アメリカのルーツミュージックを吸収したユルユルなギターワーク、リズムシーケンス、風景音やエオリアンハープのサンプルを交えたドリーミーなフォークサウンドをきかせます。下のリンクは、Ernest Hood、GB Beckers、Heronなどフォーク〜アンビエントの新旧作品と本作の収録曲からセレクトされた、モスクワ発オンラインラジオNew New World Radioのための2時間のレーベルミックス。


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2017年9月13日水曜日

[149] Final - One


Label: Subharmonic

Catalog#: SD 7014-2
Format: CD, Album
Country: US
Released: 1994
DISCOGS

1 Fall 3:30

2 Light Underground/Dark Overground 23:35
3 Awake But Numb 3:46
4 Despotic 8:05
5 Round Our Bodies 7:54
6 Hold Me 3:17
7 Death/Love Dealer 8:10
8 1983-1987 (Edits) 19:30

Jim O'RourkeやThomas Köner、Mainといったノイズ〜実験音響作家を、アンビエントのオルタナティヴ、もしくはダークサイドとして取り上げたVirgin Ambient Seriesの名コンピレーション「孤立主義」に、サイドプロジェクトTechno Animalとあわせて収録されていたJustin Broadrick(ジャスティン・ブロードリック)主導のプロジェクトFinal。古くは1982年、ブロードリックがわずか13歳の時にパワー・エレクトロニクス・バンドとしてスタートし、複数のカセット作品をリリースしていたこの名義は、Napalm Death、Godflesh、Head Of Davidの活動を経た後、1992年にソロプロジェクトとして再起されました。本作「One」は、94年にBill LaswellとRobert Soares主宰のレーベルからリリースされた再起後のファーストアルバム。インダストリアル・メタルの先駆的存在として知られるGodfleshのサウンドとは打って変わり、暗やみの中を光が静かに呼吸するような電子音の反復から幕開け。旧音源を編集した#8にかつての面影を残していますが、新たに録音された#1-7ではギターの爪弾きやドローン、ザラザラとしたノイズ音を主体としながら、「孤立主義」収録の作家らとも共通する抑制されたアンビエント音響へとアプローチしています。


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2017年9月11日月曜日

[148] Roman Leykam & Frank Mark - Ghost / Way Of Thinking


Label: Frank Mark Arts
Catalog#: CD FMA 9001
Format: CD, Album
Country: Germany
Released: 1990
DISCOGS

1 The One Constant Factor 6:29

2 Anchor 4:02
3 Balance 5:47
4 December Fragments 5:26
5 Sow 6:33
6 Where The Wideness Chokes The Distance 7:41
7 The Sustained Awakening 4:46
8 Clouds Under Parasols 3:05
9 Foundations Of Mentality 5:48
10 Melting Sky 6:19
11 When All Is Said And Done 5:21

アンビエント・ミュージックを巡る世相が転換しつつあった80年代末に、正統派ともいえるギターとシンセの組み合わせで、音響的対話と黙考の先にあるメンタルなサウンドを追い求めたデュオ・プロジェクトの第一作。メンバーは、ギタリストRoman Leykam(ロマン・レイカム)と鍵盤奏者Frank Mark(フランク・マーク)。アルバム全編でレイカムが操るエレクトリックギターやギターシンセが前面に出ていて、ほぼギターアンビエントのアルバムといっていい仕上りですが、Fripp & Enoを思わせる空間を覆うような深いエフェクトが施されたギター曲が並ぶ中、マークがソロでクレジットされた#3, #11のひときわ静穏な表情に引き込まれます。リリース元はマークが主宰するレーベル兼プロダクションFrank Mark Arts。2人は現在まで方向性を大きく変えることなく、このレーベルからソロ・デュオ名義を含めて数多くのCD作品をリリースしています。


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2017年9月7日木曜日

[147] Initials B.B. - Taiwanese Mix



毎回更新が楽しみなメルボルン拠点のミックスシリーズSanpo Disco。9月3日公開の#79は、パリの音楽雑誌のジャーナリストであり、現在台北を拠点に活動するDJ兼プロデューサーInitials B.B. aka Benoit Bouquin(ベノワ・ブッキャン)による、80年代後半に台湾国内で制作された映画のサウンドトラックなどの音源に焦点をあてた、1時間のアンビエント〜アーバンポップ・ミックス。「80年代後半の台湾は、独裁政権の終結と社会の民主化とともに大きな転換期を迎えていました。それは、とりわけ映画の分野ではホウ・シャオシェンやエドワード・ヤンといった監督がタイムレスな名作を撮影したように、異常なほど創造的な時期でもありました。しかし奇妙なことに、当時の音楽シーンの創造性は完全に埋もれたままになっています。そのため、私は当時の音楽の掘り起こしをはじめました。」(Sanpo Discoによるインタビューより)


Sanpo Disco
mix series based in Melbourne
run by Rowan Mason

2017年8月28日月曜日

[146] Joseph Shabason - Aytche


Label: Western Vinyl

Catalog#: WV165
Format: Vinyl, LP, Album
Country: US
Released: 2017
BUY

A1 Looking Forward to Something, Dude 4:01

A2 Aytche 3:48
A3 Neil McCauley 5:15
A4 Smokestack 4:12
B1 Tite Cycle 5:20
B2 Long Swim 4:54
B3 Westmeath 4:56
B4 Chopping Wood 4:01
B5 Belching Smoke 4:14

「Passive Aggressive」「Indigo」に続く、現行アンビエント・サウンドとジャズの美しい交点。米Western Vinylから8月25日にリリースされた、トロント在住のサックス奏者Joseph Shabason(ジョセフ・シャバソン)のデビューアルバム。


Saxophonist and composer Joseph Shabason's debut Aytche builds a bridge off of the precipice his forbears established, skirting jazz, ambient, and even new age with the same deliberate genre-ambiguity that made their work so interesting. Aytche is a document of exploration both inward and outward. Every step taken in sound-design mirrors a stride in emotionality, as Shabason employs a variety of effect pedals to coax rich moody textures from his instrument. He explains, "I feel like robbing the sax of the ability to shred by effecting it and turning it into a dense chordal instrument really helps the instrument become something that it's not usually known for." Aytche deals with themes of degenerative illness and assisted suicide with eloquence that instrumental music rarely achieves regarding any subject, much less such difficult ones. Album highlight "Westmeath" approaches Aytche's subject of inspiration head-on. Here, the album's only verbalization appears in the form of an interview with a man discussing his father's trauma and eventual suicide after surviving the holocaust. Though we only hear a few obscured words and phrases from the interview, the impact is powerful. For Shabason, whose grandparents survived the holocaust, this selection is anything but frivolous.


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2017年8月23日水曜日

[145] Asuna - Mille Drops


Label: RÉCIT

Catalog#: recit13
Format: CD, Album
Country: France
Released: 2017
BUY

1 Mille Drops 17:00

2 Water Rings Spreading In Kizaki Lake 10:18
3 Two Ways On Way Back In The Rain 6:42

アンビエント、ドローン、様々な楽器を使用したインディー・ポップから実験音響まで、ジャンルを横断しながらも一貫した音楽性を保ち、国内外を問わずリリース/ライブなど多岐に渡る活動を続ける、Asuna。彼の新作「Mille Drops」が、パリを拠点とするレーベルRÉCIT(レシ)から発表される。今作は、「水や雨、水滴、波紋」などをテーマに制作された、繊細な響きを持ったアンビエント/音響実験作品となっている。 //

Morton Feldmanは、絵画と音作品における「表面」を考察する中で、音楽には大別して2種類あると考えた。すなわち、時間軸に「潜り込ん」でリズミックな構成に留まるもの。そして時間と「溶け合」って、これと一体化するものである。Asunaが新境地を見せる今作は、間違いなく後者に属するものだろう。ここでのAsunaはまるで、様々な時間軸に潜り込んだ音たちをどこかに隠し貯めておいて、それらを録音時間という便宜的な枠の中に、屈託のない所作で一気に撒き散らしたかの様である。ここで私たちが出会うもの、それは、本人が制作の過程で自覚していたように、持続化された音 - ドローンによって無化された(ように思われる)時間 - ではなく、その瞬間にまさにそこにある音である。この刹那的な音たちは、どこにでも弾け飛んで行ってしまいそうで、油断ができない。しかしその一回性を受け入れるのならば、聴取者はいつまでもそこで戯れていられるような、非直線的な音響体験の広がりに包まれるだろう。この感覚はとても豊かで、スリリンングなものである。

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2017年8月20日日曜日

[144.1] fleaongak

2008年から新潟市でゆっくり続けているfleaongakというライブシリーズとして、この8月と9月に2つの演奏会を企画いたしました。ひとつは東京のアート・フェスティバル「INFRA 2017」(8/19-26)のためにフランスから来日されるTomoko Sauvage(トモコ・ソヴァージュ)さんのソロ公演。もうひとつは、打楽器奏者・松本一哉さんの新作リリースツアーの一環として、同じ打楽器奏者の齊藤功さんを共演に迎えたソロ・デュオ公演。どちらも市役所近くの医学町ビルにて開催します。

Tomoko Sauvageさんは、水や氷といった自然の素材を用いた録音作品やインスタレーション作品を発表しているパリ在住の音楽家。ライブ・パフォーマンスでは南インドの伝統楽器・ジャラタランガムからヒントを得た「Waterbowls」という独自の楽器を演奏されます。ジャラタランガム(水の波)は水を入れた大小のお椀を竹の棒で叩くという珍しい楽器なのですが、水が主に音程を調節する役割であるのに対して、トモコさんの「Waterbowls」ではハイロドフォンとエレクトロニクスを使い、水そのものの多様な音色や繊細な質感を抽き出して、それを音楽として奏でます。

松本一哉さんは、波紋音・音のかけら・陶琴壺・三昧琴といった音具や自然物を操る打楽器奏者。彫刻家や鍛冶師によって造られたそれらの音具は、音もさることながら、造形として美しいです。ミニマル・ミュージックの名門Spekkよりリリースされた新作「落ちる散る満ちる」は、鍾乳洞の天井から無数に落ちる滴の下に、鉄琴の音板を一枚一枚配置し、滴のリズムとともにその場の空気を採録した作品。キンキンという金属音が1つ2つ・・と増え、次第に洞窟内のひたひたという気配の中に音楽の原初ともいえるような響きを満たしていきます。haruka nakamura Piano Ensembleのドラマーとして長年活動してきた齊藤功さんを迎えた今回の新潟公演では、その新作にあわせたライブセットになります。

思いがけず「水」という共通点をもつ2つの演奏会が続きます。演奏者の動作や楽器から音をみることは楽しく、たとえ音が複雑であったとしてもその楽しみ方はとてもシンプルだと思います。お時間がありましたら、ぜひ聴きにいらしてください。ただいまご予約を受付しています。

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Tomoko Sauvage
「水と磁器の演奏会」
2017年8月25日(金) 午後6時30分より

松本一哉+齊藤功
「ふたりの打楽器奏者による演奏会」
2017年9月2日(土) 午後6時00分より

会場:医学町ビル 201号室(新潟市中央区医学町通1番町41)
※学生は入場無料です。


2017年8月16日水曜日

[144] Gilroy Mere - The Green Line


Label: Clay Pipe Music

Catalog#: pipe 016
Format: Vinyl, LP, Album
Country: UK
Released: 2017
pre-order

イースト・サセックスに構えた自宅スタジオを拠点に活動する音楽家Dollboy aka Oliver Cherer(オリバー・チェラー)の別名儀Gilroy Mere(ギルロイ・メア)による新作が、ロンドンのスモールプレス・レーベルClay Pipe Musicよりアナウンス。1930年代から80年代中頃まで、ロンドン中心部と郊外の田園地帯を結ぶ交通手段として住民に親しまれた緑色のバス「グリーンライン」へのオマージュを込めて制作された、追憶と空想の旅のためのサウンドトラック。リリース日は9月15日予定。


南ロンドンの郊外で幼少期を過ごした私は、赤いバスが街に入り、緑色のバスが出て行くのを見ていた。グリーンラインはロンドン住人をケントやサセックスやボックスヒルへと運んだ。私の道は街と田園の境界線のようだった。全て赤レンガのチューダー様式か1930年代のモダン様式で造られたデタッチド・ハウス(一戸建住宅)とセミデタッチド・ハウス(二戸建住宅)が、終わりのない夏の日、私が乗るバスの通りすがりにちらっと見えた。その家々には屋号が付けられていた。ウィンドワード、フェアアイル、ハイ・ツリーズ、ダンロアミン、シェ・ヌー、ウッドランズ、ヒルクレスト、ヒルサイド、ザ・ローレルズ、サニーサイド、ザ・ビーチーズ、スプリングフィールド、フェアビュー、ウェイサイド、オークランド、ツリートップス、ローズ・バワー、ザ・オールド・スクール・ハウス…… この「グリーンライン」は、緑色の1・2建てバスに乗った、幼少期の旅の思い出として書かれている。ジャンクショップ、チャリティーショップ、カーブートショップで我慢できずに手にして、生涯にわたって貯まっていった楽器や古い電子機器を使い、サセックスの自宅スタジオで録音した。これら楽曲は、ひとりのイギリス人少年が郊外の自宅へ向かう旅途の風景・音・停留所を表し、全ての楽曲でひとつの旅として考えられている。ロンドンの郊外から、海が見えるウィールドやダウンズへ。ロンドンバス博物館で現在保存されている実際のバスRLH48を経由して、苔で覆われたベンチと古びたイチイが立つ教会墓地がある名のない村の緑へ。バスは家へ向かって進む。 - オリバー・チェラー


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2017年8月11日金曜日

[143] James Maloney - Gaslight


Label: Moderna Records
Catalog#: MR013
Format: CD, Album
Country: Canada
Released: 2017
DISCOGS

1 Seascape 2:34

2 Blink 5:40
3 Gaslight 3:26
4 Intertwine 4:01
5 Lament 2:58
6 Gambetta 3:04
7 Afterglow 3:35
8 Full Colour 2:01
9 Rise Slowly 2:09
10 Angel Wings 5:07

James Maloney(ジェイムズ・マロニー)はオックスフォード大学で音楽を学び、2011年に卒業した後、ミニマル・コンポジションとソングライティングに進むべき道を見出だし、それが「Gaslight」のサウンドとスタイルに繋がりました。このアルバムは、古いピアノを中心に、トランペット、ヴィブラフォン、グロッケンシュピール、微細なエレクトロニクスによって構成された活力に満ちた作品集です。ミニマリストの領域へ踏み入れる彼の輝かしいデビュー作は、シネマティックなオーケストレーション、ポストロック、メロウジャズ、モダンクラシカルからの影響が巧みに織り込まれ、広々とした雰囲気と、鮮やかな音色と心地よい和音、丹念に作り込まれた冒険的な音世界によって特徴付けられています。


James Maloney (b.1989) is a composer and producer based in London. He releases solo work, and writes music for film and theatre. In his solo work, he experiments with old instruments, and electronics.  On July 7th 2017 he is releasing his debut solo album, Gaslight, on Moderna Records - it's a minimalist, instrumental record, made with old instruments recorded very late at night. He's currently the Music Associate at Shakespeare's Globe Theatre, where he's to compose the score to Much Ado About Nothing, directed by Matthew Dunster, in summer 2017.  His work in film includes music for Open Palm Films, Shape History, Major Tom Productions, and others. He's originally from Birmingham and studied music at Oxford University, where he graduated with first class honours in 2011.


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2017年8月10日木曜日

[142] Albert Falzon - Kumbha Mela



「Morning Of The Earth」「Crystal Voyager」などのサーフフィルムで知られるオーストラリアの映画監督Albert Falzon(アルバート・ファルゾン)が、80年代初頭のインドで、ヒンドゥー教最大の沐浴祭クンブメーラをはじめとする宗教行事を巡り、カシミールの灌漑水路をボードで辿る旅の風景を映像化した「Kumbha Mela」より、カシミールのパートを抜粋したVHS作品「Same As It Ever Was」(Hendring, 1987)。サウンドトラックは、Brian Eno & Harold Budd「The Plateaux Mirror」「The Pearl」と、Brian Eno「On Land」から選曲。現実と幻想を媒介する鏡面界のエキゾチズム(楽園思想から隔絶した無宗教的世界の漂泊感覚)を醸し出すEnoとBuddの音楽と、水辺の風景のスローモーション映像がよくあっていて、Eno本人も「これ以上自分の音楽にふさわしい映画はほかに見たことがない」と賛辞を呈したとのこと。


2017年8月8日火曜日

[141] After The Flood - After The Flood 2


Label: æ

Catalog#: æ6
Format: CD, Album
Country: US
Released: 1998
DISCOGS

1-1 Herald 6:40

1-2 Touching Still 5:04
1-3 Misdeem 5:03
1-4 Mother Resounded 2:45
1-5 Hand In Hand 3:59
1-6 Perhaps Good, Not Understood 4:45
1-7 To See You Fall 5:16
1-8 Just As Well 6:12
1-9 Follow Sun Ra 4:56
1-10 Beyond The Latter 4:02
2-1 So Near, So Far 6:16
2-2 Fecund Now 3:32
2-3 Inch Meal 5:19
2-4 We Believe You 3:17
2-5 Left Of Wane 6:09
2-6 Mire Image 2:54
2-7 Lo, Artemis 4:35
2-8 So Inscribed, The Changing Story 5:26
2-9 Amethyst 12:07
2-10 Constellated And Consummated, Then 3:46

環境音やファウンドサウンドにフォーカスした00年代以降の実験音響〜フォノグラフィ・シーンの中核的人物の一人、シアトル在住のサウンド・アーティスト兼グラフィック・デザイナーDale Lloyd(デイル・ロイド)が、and/OAR設立以前に運営していたレーベル æ から1998年に発表したAfter The Floodのセカンドアルバム。ロイドを中心としたこのATFは、彼の友人の音楽家らによる不定形の地下レコーディング・プロジェクトとして89年にスタート。91年にCaroline Davenportとの共同レーベルMannaからセルフタイトルのカセットテープを発表。そのリミックスCDの再リリースを経て、96年から再びレコーディングに着手した本作には、Cindytalk、Bowery Electric、Windy & Carl、Labradford、His Name Is Aliveといった英米インディの錚々たる面々がゲスト参加。ロイドのロック方面のバックグラウンドや当時の多角的な人脈から生まれたコラボレイティヴ・ワークの集大成にして、トリップホップ〜スペースロック通過後の米版「This Mortal Coil」とも言うべき趣向をもつアルバムであり、曲単位ではゲスト毎にアプローチを変えつつも、全編にわたりダウナーでミステリアスな空気に統一された陶酔的アブストラクト・サウンドが展開されています。


After the Flood was a recording project that featured an ever-changing rotation of contributors centering around producer Dale Lloyd. ATF informally began in 1989 as a series of basement recordings made between Lloyd and friends. ATF's self titled debut was later released on cassette in 1991 on Manna, a recording label founded by Caroline Davenport and Dale Lloyd which operated from 1990 to 1992. The first ATF release featured contributions from members of My Diva, Sage, Sky Cries Mary, The Blackouts, Biota, Forever And A Day, Agra Mecca, Control Freak, Maxine, Vertigo Bus, and Sound Color. In 1993, Clark Von Trotha and Lloyd formed the æ label and in 1995 the first ATF release was reissued, remixed and remastered on CD with newly recorded tracks replacing some of the original ones. Following the success and warm reception of the first release, in 1996 work began on a second ATF entitled "After The Flood 2" which  featured ontributions from members of Cindytalk, Bowery Electric, Windy & Carl, Labradford, Climax Golden Twins, Lucid, My Diva, and artists Cyndia Pickering who (later changed her name to Sylvi Alli), Marc Olsen (Sage, Sky Cries Mary), Warren Defever (His Name Is Alive), Mark Holt (later changed name to Mark Wand - Sound Color, Trick Deck), Maxine and Steve Ball (League Of Crafty Guitarists).


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2017年7月24日月曜日

[140] Ed Hartman - The River


Label: Olympic Marimba Records
Catalog#: -
Format: Digital, Album
Country: US
Released: 2014 (1986)
DISCOGS

1 Prelude in G 2:31

2 Sarabande 1:45
3 Improvisation for Klaus 7:20
4 First Flight 3:17
5 River, Pt. 1: In the Woods 6:32
6 River, Pt. 2: At a Stream 3:47
7 River, Pt. 3: Down the River 7:52
listen sample

The album was originally released in 1986 on vinyl. The music has found itself a home in many unusual places, including film and television programs, websites, ringtones, ambient radio programming, etc. The music on this album is a combination of classical, flamenco, minimalistic, folk, acoustic, electronic and original styles. Side 1 (Tracks 1 - 4) was recorded direct to two tracks, and demonstrates various techniques for marimba and vibraphone that can be derived from guitar, piano and string music. Side 2 (Tracks 5 - 7) is a multi-track voyage down an imaginary river. The vibraphone was recorded at MacDonald Park, in Carnation, WA, next to the Snoqualmie River, using a Nagra portable tape recorder (state-of-the-art reel to reel at the time). Additional tracks were then incorporated in the studio. The result is a finished work based on an improvisation. The piece can and has been performed live, using delay equipment. Turn up the HI-FI or out your over-the-ear headphones, and take a trip down "The River"!


[related]

2017年7月13日木曜日

[139] Pepe Maina - Winter Sea


Label: Nonsense Studio

Catalog#: -
Format: CD, Album
Country: Italy
Released: 2017

1 Fire 9:53

2 Mekon Temple 5:31
3 Pareidolia 6:56
4 Snakewind 5:11
5 Flying Cow 5:38
6 Molybdomancy 6:39
7 The Seven Sages 5:55
8 Tales of the World 6:41
9 Nana Cuncheta 4:21
10 Mekon Temple (Reprise) 1:51

シタール、タブラ、シンセサイザー、フルート、ギター、中国琴など多くの楽器を弾き熟す多能ぶりから「イタリアのMike Oldfield」とも呼ばれるミラノ生まれの音楽家Pepe Maina(ペペ・マイナ)。地中海プログレ作品で知られるアスコルトから発表された「ハープとフルートの歌」や、自身の住む村にちなんで名付けた自主制作盤「Scerizza」といった初期作品が特に知られていますが、80〜90年代にかけては、ナンセンス・スタジオを拠点に、数えきれない程のドキュメンタリー向けサウンドトラックや演劇・コマーシャルの音楽を制作。2000年代以降はサウンドトラックの仕事から離れるかわりにアルバム制作に専念し、時代のトレンドに流されることなく、マイペースに、しかし年1・2枚というハイペースでセルフプロデュースによる作品を発表し続けています。Jade Warriorから多大な影響を受けたというマイナの作風は、初期から今に至るまで大きく変わることなくフォーキーなプログレッシブ・ロックのフォームが基本となっており、作品はあるテーマに基づく架空のサウンドトラックという演出で制作され、一作品毎に物語性を完結させつつも、すべての作品を連ねて壮大な世界地図や絵巻物を生すかのような、ライフワーク的な姿勢も感じさせます。この「Winter Sea」は、冬の海の散歩や季節の変化をテーマとした最新アルバム。北イタリアの伝統的な子守唄のアレンジ、地中海〜アジア的スケールのメロディ、サンプルやエレクトロニクスを織り交ぜ、「Snow」「Winged Fever」「Strange Morning」といった自身もフェイバリットに挙げるアルバム同様に、ドリーミーでオーガニックなインストゥルメンタル・ミュージックをきかせる充実作です。現在マイナは、70〜80年代の未発表音源のリマスタリング作業を進めていて、それらは後に回顧アルバムとして発表される予定とのこと。


The music created by Pepe Maina here are like little wonders, pretty fantasies of progressive wonder that comes across so colorful and in touch with the fairytale side of life as well as nature. It’s so hard to describe it in a way that is justified, just think of music that takes you away into wonderland; a place on a beautiful planet where everything is gorgeous, peaceful and headaches don’t even exists!


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2017年7月4日火曜日

[138.1] The Oddlogs




two hours post-ambient mix for The Oddlogs
thanks for your listening.

The Oddlogs
monthly show on the French Radio LYL
hosted by Aki Yamouridis

2017年7月2日日曜日

[138] Sunset Diver - SD


Label: Patient Sounds

Catalog#: PS088
Format: Cassette, Album
Country: US
Released: 2017

1 Sailing 2:57

2 Cabiria 15:30
3 Pavlava 4:21
4 Thicket 3:22
5 Sunken Treasure 5:37
6 Coat 6:53

浜辺で見つけたプラスチック製の漂流物から空想する、海の向こうの土地や、ここに流れ着くまでの道筋。漂流物は波で磨かれて小さな石と同化し、次第に砂粒に紛れて自然の中に吸込まれてゆく。深海が記憶や夢の果てなら、浜辺は物語が辛うじて形をとどめながら蓄積しているところ。ブルックリンの作家Devin Johnson(デヴィン・ジョンソン)のソロプロジェクトSunset Diver(サンセット・ダイバー)による最新作は、そんな浜辺に散らばる淡い夢の断片を想起させる、ノスタルジックでエキゾでサイケデリックなテープループ〜コラージュ・ポップの秀作。M. Sage主宰のスモールプレス・レーベルPatient Soundsより1月末にリリース。下のビデオは、Naps「Work」と同期再生を推奨したもの。


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2017年6月30日金曜日

[137.1] Oceanic feeling




as personal memories, mixed in Mar 2017
thanks for your listening
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2017年6月25日日曜日

[137] Stephen Scott - New Music For Bowed Piano


Label: New Albion
Catalog#: NA 004
Format: Vinyl, LP, Album
Country: US
Released: 1984
DISCOGS

A1 Rainbows Part 1 5:45

A2 Rainbows Part 2 9:04
A3 Music Three For Bowed Strings 5:35
B1 Music One For Bowed Strings 7:25
B2 Resonant Resources 11:06

1台のオープングランドピアノを10名の演奏者が折り重なるように囲み、ナイロン製の釣り糸やゴムテープ、馬蹄、ギターピック、指爪、ピアノハンマー、ミュート装置などを使って内部を奏でることで、ピアノの音響装置としてのポテンシャルを引き出した革新的ミニマル・アンサンブル。ディレクターはコーバリス出身の作曲家Stephen Scott(スティーヴン・スコット)。1969年から教鞭を執るコロラド大学で77年に結成。退職する2014年まで、およそ37年にわたってメンバーチェンジを重ねながら同大学内グループとして活動を続けてきました。スコットはCharlie Parker、Miles Davis、Thelonious Monkといったジャズの作曲家から影響を受け、クラリネットとサクソフォンを演奏していましたが、1970年代にポリリズムのドラム演奏を学ぶために訪ねたガーナでSteve Reichに出会い、また帰国した後に聴いたTerry Rileyのアンサンブル曲に感化されたことから、ミニマルな作風へとシフトしたといいます。76年にCurtis Smithによる釣り糸を使ったピアノ演奏から、「いくつかのプレイヤーがピアノの弦を同時に鳴らし、持続した和音を生み出す」というアイデアを着想。アンサンブルのための作曲と同時に、数々のツールの製作と実験、演奏方法の試行錯誤を経て、84年に初期成果の集大成として発表したアルバムが本作「New Music For Bowed Piano」。A1-B1は小刻みなスタッカートとサステインコードを往来しながら、この作曲家特有の美しい和声進行と鈍い金属質の音響をきかせるボウド・ピアノのライブ演奏。B2では釣り糸ではなく電磁石が使われ、複数の弦を共鳴振動させるという音響実験的なアプローチから、ピアノとは思えないほどミクロなサウンドを引き出しています。下の動画は、スコットの退職に際して行なわれた2014年の回顧コンサートの模様。この後半に演奏された壮大な組曲「Vikings Of The Sunrise」では、内部にさまざまな仕掛けが張り巡らされたピアノと所狭しと立ち代わる演奏者の様子を確認できますが、フォーメーション・奏法の複雑さ故の不意なたどたどしさや不安定さにともなうスリルも、観客の目耳を引きつけるパフォーマンス性の助長となっているように感じられます。


I first became aware that one could bow the strings of a piano in 1976, when I heard David Burge play a composition by Curtis Curtis-Smith. This was a solo piano work, played mostly on the keyboard but utilizing also some prepared piano techniques. One striking effect was produced by drawing nylon fish line across the strings. I was captivated by the sound and began immediately (before David's performance was over as I recall) to imagine the sound of several players bowing a piano's strings simultaneously, thus producing sustained chords. Thus was born the first composition for ensemble-bowed piano, Music One for Bowed Strings, which I completed in 1977 and performed that year with the Colorado College New Music Ensemble. It should be stressed that all of the sounds heard in the ensemble pieces are produced by the piano strings; no electronics or other sound producing devices are involved. The recordings are made "live" exactly as they are performed in concert. - Stephen Scott


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